在宅医療・ホスピスケアとは
在宅医療(訪問診療)とは
在宅医療(訪問診療)とは、お一人で通院するのが困難な方や介護を受けている方のご自宅に、医師が定期的に伺って診察や治療、健康管理を行うことを言います。在宅医療では、基本的な診察に加え、簡単な検査(血液や心電図)、薬の処方や注射なども可能です。
通常の定期訪問診療以外にも、発熱や疼痛など急な病状の変化が見られる場合、24時間365日医療相談が可能です。また、必要に応じて緊急訪問や病院のご紹介も行います。
ケアマネジャー(介護支援専門員)・訪問看護師・訪問薬剤師・その他地域連携機関と連携し、住み慣れた地域で安心して過ごせるようサポートいたします。
ききょう会の在宅ホスピスケア
在宅医療(訪問診療)を行う在宅療養支援医療機関には、特定の領域に特化した診療を行う「専門型」の医療機関と、専門を特定せずに広い領域で総合的に診療を行う「総合型」があるとされます。
専門型には例えば、循環器特化、神経難病特化、精神科特化、緩和ケア特化などがあります。
また、患者さんの中でも病状が比較的安定している医療依存度の低い方から、急変リスクが高い医療依存度の高い方まで様々いらっしゃいます。
在宅医療では「総合型」で医療依存度の低い患者さんへ診療を行っている医療機関が多いとされます。つまり、様々な疾患を持つものの投薬等で病状が安定している患者さんに対し定期訪問を行います。(図のグレーの領域)
当院では安定している患者さんはもちろんのこと、医療依存度が高くホスピスケアが必要となる患者さんへの医療やケアを得意としております。(図のピンクの領域)
ホスピスとは?在宅ホスピスケアとは?
2007年のがん対策基本法施行以来、緩和ケアは全国的に確立され、病院での専門的な医療サービスが一般的となっています。また、終末期の患者さんが自宅や近隣の住み慣れた地域で過ごす「在宅ホスピス」が、ご家族と一緒に最期を迎えたいとの要望から注目されています。在宅ホスピスでは、在宅医療、訪問看護、生活支援サービスなどが必要です。しかし、緩和ケアや終末期医療に特化した人材は常に不足しています。在宅での病状維持が困難な方でも、適切な援助があれば、住み慣れた地域で最期までその人らしい生活を送ることができます。
在宅ホスピスケアの現状
在宅医療(訪問診療)を行っている医療機関は数多くありますが、当院のように患者さんのホスピスケアに強みを持っている在宅医療機関は多くありません。
ホスピスケアを必要とする患者さんには高度な医療や専門知識が必要となり、ほとんど場合は病院にその役割を任せてしまっているためです。
一方、例えば日本国民における終末期の療養場所に関する調査では「自宅で最後まで療養したい」「自宅で療養して必要になれば医療機関等を利用したい」と回答した方の割合は約6割となっています。多くの国民が「自宅で療養したい」という気持ちを持っているのです。
つまり、国民の希望(自宅で療養したい)と現実(病院に入院)の間にギャップがあるということが分かります。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000156003.pdf(厚労省より出典)
当院では、このギャップを埋めるべく、できるだけ患者さんのご希望に沿えるよう、在宅医療でも高度な医療と精神的・心理的なケアを提供し、ホスピスケアを推進しております。
ホスピスケアでは医療用麻薬、輸液ポンプ、在宅酸素、中心静脈栄養、在宅輸血などを用いた高度な医療と、患者さんとその家族の心のケアが必要になりますが、当院では定期的な勉強会や訪問看護ステーション・ケアマネージャー・その他関連施設との地域連携により、病院に勝るとも劣らない「在宅ホスピスケア」を提供しています。
当院の患者さんお受入れについて
当院では、医療依存度は高いもののご自宅での療養を希望する患者さんや、入院日数の制限などで病院から退院せざるを得なくなった患者さんに対し、在宅でも高度な医療、在宅ホスピスケアを提供することが可能です。
当院のことをより知っていただけるようスタッフのインタビュー記事を掲載しております。